家の点検やメンテナンスを行う際に以外と見落としがちなのがベランダです。ベランダは、外部の環境に常時晒されているため、屋根や外壁と同じように劣化の進行が早くなります。特に、ベランダから雨漏りが始まるケースもあるので、防水に関するメンテナンス作業は欠かせません。

本記事では、ベランダのメンテナンス作業を行う時期の目安ともなる、ベランダ防水の耐用年数について解説します。防水効果を長く維持するための方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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【工法別】ベランダ防水の寿命の目安

ベランダ防水にはいくつかの種類があり、それぞれ耐用年数が異なります。しかし、一般的にどの種類のベランダ防水であっても10年～15年経ったら防水機能が低下するので、新しい防水層を作るメンテナンス作業を行わなければなりません。ここでは、代表的なベランダ防水の種類を4つご紹介します。

ウレタン防水

ウレタン防水は、防水効果のあるウレタン樹脂の液体をベランダの表面に塗布して防水する方法です。液体を塗る塗膜防水の一種であるため、ベランダのように範囲が狭く凹凸のある構造に向いています。耐用年数は、約10年～13年です。

FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維と合わせたポリエステル樹脂の液体を塗布して防水する塗膜防水の一種です。柔軟性が高く複雑な構造でも防水できるのはもちろん、軽量で強度があるため、使用頻度の高いベランダに適しています。約10年～15年の耐用年数が期待されています。

シート防水

防水効果のあるゴムシートや塩化ビニールシートを敷設して防水層を作るのがシート防水です。軽量で掃除しやすいといったメリットを持ちますが、専門の接着剤や機械を使用してシートを張るため、ベランダの構造によっては、シート防水が向いていない可能性があります。耐用年数は、約12年～15年です。

アスファルト防水

アスファルト防水は、防水機能を持つアスファルトシートを重ねて防水層を作る方法です。12年～20年程の耐用年数が期待され、ベランダ防水の中では特に寿命が長い防水工法です。しかし、アスファルトの重量が加えられるため施工できるベランダは限られます。

ベランダ防水の寿命を延ばす方法

ベランダ防水の寿命は、紫外線の強さや風雨の激しさといった外的環境や、メンテナンスの有無など、様々な要因によって大きく変化します。ここでは、ベランダ防水の寿命を延ばす方法を2つご紹介するので、安全な住環境を長く保ちたい方は、ぜひ参考にしてください。

定期的なメンテナンス作業を行う

ベランダ防水の寿命を延ばすために欠かせないのが、定期的なメンテナンス作業です。点検を行うことで、損傷や劣化が小さいうちに発見できます。その結果、早急に修繕作業が行えて、雨漏りや家屋の腐食といった深刻な問題に発展する前に解決できます。また、日頃からベランダを掃除しておくことで、防水効果の劣化を早める雨や湿気が溜まりにくくなり、寿命が長くなります。

トップコートを施工する

ベランダ防水の寿命を長く維持するために効果的なのが、トップコートの施工です。トップコートは防水層の上に塗られ、紫外線や風雨といった外的環境からベランダ防水を保護してくれます。また、耐摩耗性にも優れ、歩いたり物を動かしたりする際に生じる摩擦にも強い性質を持っています。防水層に損傷が生じる前に、定期的にトップコートを塗り替えておけば、ベランダ防水の寿命が延ばせます。

長く安全にベランダが使用できるよう、防水工事を行おう

本記事では、ベランダ防水の耐用年数と防水効果を長く維持するための方法についてご紹介しました。ベランダ防水は、ベランダだけでなく家屋全体を雨や湿気から守り、快適な居住環境を提供する上で大切な工事です。

ベランダ防水の耐用年数は10年～15年程とされていますが、防水工事の方法ごとに若干異なります。ベランダ防水の寿命を延ばすには、トップコートを施工して定期的にメンテナンス作業を行うことが重要です。これらの対策を実践して、長く安全にベランダを使用しましょう。